奥が深いゴルフクラブ選び!?part4
私のレッスンを受けている方のなかで、買い替えることに命をかけている人もいれば、打ちやすいのに何で替えなくていけないの?替えなくてもいいでしょ?という人もいます。
ゴルフが大好きで、一生懸命練習していて、何年か経った時に、
気分転換として、スイングが良くなったから、
という理由でクラブを買い替えるというのが一番スマートな理由といえるのかもしれません。
とか、いいながら私はとてもたくさんのクラブを年から年中試しているのですが何故のなのでしょう?
自分でも呆れてしまうほどに試しています。
一応私はプロゴルファーなので、仕事柄たくさんのメーカーの新製品を打ってきました。何百というクラブを色々なスペックで打ってきました。
とりあえず、女性用からガチガチのプロスペックまで、たくさん試打して私が思ってきたことは?
ゴルフクラブ好きの人は気になる所ですよね?
それは、、、
人によって違う!です。
クラブ設計をしている専門家も、
シャフトを開発している専門家も、
クラブ評論をしている専門家も、
人によって違うと言うに決まっています。
もし誰にでも打ちやすいクラブがあるならとっくに作ってしまっていることでしょう、
平均スコアが100の人、80の人、75の人、
筋力がある人、無い人、
練習量が多い人、少ない人、
スイングの癖、
ボールの球筋の好み、
同じリズムで振れているのか、振れていないのか、
インパクトの時の音、打感の好み、
クラブのデザイン、
等、
本当に1人のゴルファーの好みにあったものを選ぶことは大変な作業です。
レッスンを受けていただいている方達に、ゴルフクラブを選んで欲しいと頼まれた時に、私が快く選ぶことを承諾する条件として、
練習をちゃんとしていること、
同じクラブを3年以上経過して使用していること、
ゴルフ場である程度のスコアでプレーできていて伸び悩んでいる人、
あまりにも自分にあっていないクラブを使っている人達です。
もし私がゴルフクラブを選んでくれ、と頼まれたとしたらどうするのか?
まずは私はゴルフスイングコーチなので、
スイングをレッスンして、スイングを修正して、
そのクラブを打ちこなせるようにすることができますので、本当ならスイングを良くすればいいと本音では思います。
でも、どうしても買い替えたくて、私が頼まれたとして選ぶとするならば、その人の練習量と、モチベーションで選ぶクラブを変えます。
練習の向上心が高ければ、ほんの少し、その人にとって難しいスペックにします。
練習しなくて、楽がいいなーという人には、とことん打ちやすくて、楽なスペックにします。
これはゴルフコーチにしか分からないことなのかもしれません。余程の腕前の持ち主なら別ですが、ゴルフスイングを治すのか?ゴルフスイングを諦めてゴルフクラブに頼るのか?
人それぞれであることは間違いありません。
そこで、私がゴルフショップの販売員にいつも思うことがあります。
販売員の人にもゴルフの腕前があって、好みはあることはしょうがないことですよね。その好みを買いに来た人に押し付けることは絶対にしないで欲しいと、強く思います。
ひどい販売員はスイングのアドバイスをしてしまう人もいるのですが、それはありえないことです。
スイングのアドバイスというは、アドバイスを求められて、お互いの合意があって、はじめて成り立つものです。スイングのアドバイスを言ってしまうのは論外です。スイングをレッスンするのはそんなに簡単ではありませんから。
あくまでゴルフクラブを買いに来た人にたいして、試打してみて、データを取ってみて、あなたにとって難しいクラブです、優しすぎるクラブです、という事実を伝えるだけにしなくてはいけません。本当のゴルフクラブを開発しているクラブ専門家であれば、試打した人には事実を伝えることに徹するのが常識です。
向上心が強い人ならば、難しいクラブでも購入する意味はあります。
普段、練習しない人ならば、難しいクラブだと駄目です。
もっというと、通い慣れたいつもの練習場のスイングを、ゴルフコースでもなかなかできないのに、室内のネットの中で計測されて、正しく計測なんてできる訳ありません。
室内の試打室で試打したことがある人なら分かると思いますが、室内で自分のタイミングで、自分の振りやすいスイングはできたことはありますか?
もしできるなら、シングルプレーヤー級でしょう。シングルプレーヤーでも室内試打室で同じスイングをすることはなかなかできるものではありません。
そこで、私のレッスンを受けている人が、試打してみてクラブを購入したいということがあるならば、
計測機で計測しないで、打感とか、軽い重いとか、好きか嫌いか?フィーリングで選ぶんですよ!とアドバイスするようにしています。
なぜなら、室内試打室で自分のスイングなんてできる訳ありませんし、そんなスイングのデータを取ってもらったところで意味はありません。
いつもの練習場で、行き慣れたコースでしかいいかどうかなんて一般のアマチュアゴルファーには分かるわけありません。
このことはよく理解しておくといいでしょう。
計測したら、ヘッドスピードがこれだけしかなかった、ボールの球筋が低かったとなったとしても、それは参考にはなりません。
ちなみに、プロゴルファーの私でも室内試打室でいつものスイングで計測するには、スイングイメージを作り込んでしかできません。
私は素振りではヘッドスピードは58m/s、
ボールを打つ時には53m/s、
を絶好調の時に出すことができるのですが、ウォーミングアップをしないで室内練習室で打つと全くヘッドスピードは出なくなります。
プロゴルファーでもウォーミングアップがいるのに、アマチュアゴルファーがいきなり試打して計測するなんて意味はないということなのです。
プロゴルファーも新しいクラブを、ゴルフ場で何ラウンドかしないと、自分に合っているのかなんて分かりません。
本当に失敗しないで買い替えたいというのであれば、直接ゴルフメーカーからインターネットでレンタルして、ゴルフ場で使ってみたり、行きなれたゴルフ練習場で打ってみることが、一番のいい方法です。
次回の回では、たくさんクラブに散財してきても、まだ自分に合うクラブを探しでいる、どうしょうもないゴルフギア好きに、私なりのアドバイスをしてみたいと思います。
ドライバーを買い替えても飛距離は伸びない。それが3回、4回、10回以上。
それでも買い換えるなんて、、、
でも、
そんなどうしょうもない迷子のようなゴルファー。
、、、そんなゴルファーを私は嫌いではありません。
まだ、自分に合うクラブに出会えてないんだ!という独りよがりなロマンを持つことは、個人の自由です。
このままでは成仏できないぜ!
というミーハーなどうしょうもないゴルファーに、鎮魂歌を歌うことが私の使命なのかもしれません。
上級者はどんなクラブでも打てる!
なんてことは書きません!
→→とりあえず、つづく←←
2021年07月10日 19:59