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体の小さい人と体の大きな人のメリット、デメリット!?

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体の小さな人と体の大きな人。

 ゴルフを練習して上手になっていく時に、それぞれの良さ、悪さがあって、結局は別々の道をたどることになります。

 体の小さな人はたくさん練習してもドライバーの飛距離が出ないと言って、体の大きな人の飛距離が羨ましい。

 体の大きな人はアプローチやパターの繊細な動きが、体が疲れたときにできなくなってしまって、体の小さな人の機敏な動きが羨ましい。

 となりの芝生は青くて、ないものねだりになってしまう。

 ゴルフというのはとても不思議なスポーツで、体の大きな人と、体の小さな人が同じ競争の中で競い合うのですが、他のスポーツに比べて比較的小柄な体格の人も通用しているのがゴルフというスポーツなのです。

 日本の女子ツアーゴルフは比較的体が小さい人も多く、
日本の男子ツアーゴルフでは小柄な体格の今平周吾選手が2年連続で賞金王になっています。歴代の賞金王のなかで、谷口徹選手、片山晋呉選手、藤田寛之選手と体格がけして大きくはない選手が活躍してきました。

 ゴルフというのは、アプローチとパターが上手なことが大切なので、日本のレベルでは、ゴルフ体格はあまり関係なかったのです。

 ところが、世界の一流が集まるPGAの世界では、体格が大きくパワフルでめちゃくちゃ飛距離が出る選手でなければ活躍できません。松山英樹選手は体重が重く、太い脚と大きなお尻を持つ大柄な選手なので活躍できているのですね。

 私もたくさんの日本のプロゴルファーとプレーしてきましたが、日本人プロゴルファーにも体の大きな選手はたくさんいます。

 何故、その大きな体の選手達が世界の一流選手達と戦えず、小柄な選手達のほうが日本では活躍しているのか?

 それは、どうしても大きな体を持つ選手は、体調の管理が難しく、疲れた時や、体を怪我したときに、機敏な動きや、繊細な動きがしにくくなるからなのです。

 体には400個の骨格筋があり、大きな体の人ほど、その400個の筋肉のコンディションを保つ事自体、努力を強いられることになります。

 他のスポーツでも大柄な選手のほうが、怪我をしやすく、引退も早いというイメージがありませんか?
 
 日本の大きな体のプロゴルファーは、100ヤード以内のアプローチとパターにどことなく、緩みがあって、リズムが悪く、ケアレスミスを少ししてしまうという印象が私の経験則のなかでは、あるのです。
 世界の大柄な一流選手達が、練習時間より、トレーニングの時間のほうが長いというのは、大きな体を機敏に動かし続けるということは、普通の努力ではダメですよ、ということを物語っていることになります。
 体が大きくて、飛距離もでて、アプローチもパターもうまい。松山英樹選手以外の日本人選手達が敵わないのも無理はありません。
 
 ですが、日本のトーナメントはレベルが高くないので、年間を通して体のコンディションが維持しやすい小柄な選手達が、アプローチとパターの技術で上位に来られる。それが、日本のトーナメントなのです。

 アマチュアの皆さん達は逆に、体の小さいこと、大きなことを上手に活かせば十分上級者になることができます。

 体の小さい人は、アプローチ、パターを磨いて、リズミカルなスイングを目指す。ある程度の飛距離までは、体格は関係なく、リズミカルなスイングで飛距離を伸ばせるということを信じて練習していく。

 体の大きな人は、飛ばせることを生かして、飛距離を武器にする。傾斜からのショットや、足が疲れた時には、大きな体が重しとなり、機敏な動きがしにくくなるので、その分、シンプルな技術を身につける練習をすること。

 となりの芝生は青いのではなく、自分の長所を見るようにすれば、ゴルフがとても楽しくなることでしょう。

 世界の一流まで上り詰めるには、大きな体格があったほうが有利ですが、ローリーマキロイ選手や、コリンモリカワ選手等の、日本人の体格が変わらない選手もいるということは忘れてはいけません。

 ゴルフというスポーツは、最後の最後はリズミカルなスイングで、ファンタジスタなアプローチが出来て、ありえないほどの集中力でパターをねじこむことができるのなら、小さい体の人でも、大きな体の人に勝ててしまうのです。

 ですが、タイガーウッズ選手、ダスティンジョンソン選手、ブルックスケプカ選手、ジャスティンローズ選手などの大型選手達が、繊細なアプローチとパターを日本人選手達よりもこなしてしまっているということはどういうことなのでしょうか?

 日本人選手達の練習量、トレーニング量、難しいコースのマネージメント、そしてメンタル。どれをとっても努力が足りない。その一言につきます。プロスポーツ選手として、もっと死にものぐるいで頑張って欲しい!!それが、コーチとしての私の率直な意見です。

 プロゴルファーになるためにはたくさんの資金が必要です。そんななかで、お坊ちゃん、お嬢さんで生まれてきましたよ。環境が整っていて、プロテストに受かりましたよ。それで終わり、、、
それでは駄目です。引退するまで、修験者のごとく、自分を磨き続ける。そうしなければ、世界の一流選手には成れません。どことなく、日本プロゴルファーが何が抜けているように見えるのは、ぬるま湯につかって、気を抜いているからに他なりません。
 海外の一流選手の大会をずっと観戦して、ポッと日本のトーナメントを観てみると分かります。何かが足りない。迫力、気力、躍動感、、、

 松山英樹選手。どうですか?修験者のごとく、そこまで練習するの?たまには休んだら?と思うほどゴルフをしてきているとは思いませんか?やっぱり、魂を込めて、全身全霊でボールを打ち続けていくのが、一流のプロゴルファーです。

 日本のプロゴルファーの皆さん。世界一流選手のスケジュールを一年間やってみたらどうなると思いますか?体格がどうのこうのということより、まずはストイックなスケジュールをこなすためのメンタルタフネスが大前提なのですよ。


 もっと人生を熱く生き抜いてください。



そして、アマチュアの皆さんはもっとシンプルに楽しんでください。

 プロゴルファーには厳しく、アマチュアゴルファーには優しく。
 
 それが、私のモットーです。

 体の小さい人、体の大きな人。

そんな体格差は、ゴルフというスポーツの中では、努力次第で補えるのです。


 
2021年06月06日 22:31

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