ゴルフのジレンマシリーズ:「クラブを握るグリップを強く握ってもいい」というプロゴルフコーチが増えてきている!?part3
脚と股関節を、ちゃんと使って、体の回転をしていれば
、力を入れてグリップしても、ギュッと脇を締めても、大きなミスは出ません。
ミスをしたからと言って、グリップの力を抜いたところで、脚と股関節の動きが良くなるわけでなく、体の回転は弱いままです。
「チカラが入ってる」
だから、、、
「グリップのチカラを抜かなければ、、、」
どうですか?みなさん。グリップの力を抜いたから、急に脚と股関節の動きが良くなることはあるのでしょうか?
私のレッスンをしばらく受けたことがある人は、理解できるとか思いますが、脚と股関節の本当の動きを理解するためのレッスンは、とても大変です。
私が正しい動きをやって見せて、その場で何度でも真似してもらっても、なかなか真似できない。
真似しようと思っても、真似できずに、クネクネした動きになってしまうので、私はなんどでもやってみせて、できるまで訓練していく、、、
体の回転というのは、背骨を回転しなくてはいけません。
背骨を回転するためには、背骨は骨盤に繋がっていますので、骨盤を上手に回さなくてはいけません。その骨盤を回すのは股関節と脚です。
簡単なことです。背骨と骨盤と股関節と脚の骨をイメージしてみてください。
グリップの力を抜いたからと言って、股関節と脚を使って、骨盤を回して、その骨盤についてる背骨が回ることはありません。
能動的に脚と股関節を使う練習をしなければ、結局は手打ちになるワケです。
手打ちなのに、グリップの力を抜く!?というのは可笑しな話だとは思いませんか?
体を回すのは、脚と股関節。体の回転がなくて打ってしまうのが手打ち。手打ちなのに、グリップの力を抜くというのは無理な話しです。
分かりましたか?
何故、グリップの力を強く握ってもいいという一流コーチが増えてきているのかというと、正しく下半身と股関節と骨盤のスイング中の動きを覚えてしまえば、力を入れようか、抜こうがある程度のショットは打てなくてはいけないということなのです。
グリップの力を抜いて、体の力を抜いたからといって、何が起こるのでしょうか?
能動的に下半身の動きを意識的にしなければミスショットは解決しません。
ミスをしたときに、「チカラが入った!」といってしまう人は、本当に必要な脚と股関節と骨盤の動きの練習を考えなくて、追究することをサボっています!と自分で言ってしまっている、、、のです。
厳しいようですが、傾斜からのショット、スタートホールのドライバー、疲れてきたときのフェアウェイウッドをミスしてしまうのは、チカラが入ったのではなくて、普段の練習の仕方が間違えてしまっていることが理由だと、自分で認めるられること。そこから考え直さないと、コースで上達することはなかなかありません。
分かりやすく言うと、アマチュアの皆さんはフェアウェイウッドや、ユーティリティを傾斜からショットするのが苦手な人が多い理由が、
傾斜からショットする時に、脚と股関節を全く使えないということです。
鏡に写った自分を見てみてください。
その自分を見ながら、スイングをしてみてください。
その時に、骨盤と股関節と脚をしっかり観察してスイングしてみる。
どうでしょうか?
立体的にプロゴルファーのような動きを真似することはできますか?
完全に真似することはできないかもしれませんが、それを追究しないのに、「チカラが入った」といってしまっている人はスイングの研究が足りないということを、肝に命じてください。
クリップの力を入れても、抜いても打てなくては、スイングの本質を知り得ることはないことでしょう。
もちろん、最終的には、クリップの力を入れるかどうかは、好みの問題だと、私はレッスンの時に言うようにしています。正直、どっちでもいいのです。どちらでも打てるように、レッスンしていかなくては、いいレッスンではありません。
ゴルフスイングというのは、ジレンマに苛まれやすい、繊細な事象の集合体なのです。
2020年12月06日 13:08