一流選手のスイングをどのように学べばいいのか!? part6
日本の教育制度では大学受験のために勉強する風潮が強く、大学に入学できたら卒業することを目的として学校に通うことになります。真面目に授業に出て、レポートを提出して、定期テストも授業の内容の筆記試験を当たり触りのないように点数をとるだけ。大学にさえ入れたらなんとかなる、日本の社会。
中学、高校と6年間英語を勉強しても、英語をしゃべることはできず、受験のために文法を覚える、、全ての科目が点数を取るためだけに勉強する。
社会人になっても、応用の効かないタイプになってしまう、受験のための勉強。
それに対して、欧米の大学では卒業することが本当に難しいと言われているのですが、何故卒業が難しいのか知っていますか?
欧米の大学は入学してから、ドロップアウトする学生がたくさんいるといわれています。毎回の授業で理解しているかどうかを確認するために沢山の宿題が出され、難しい授業の内容を理解するために予習もしなくてはいけないからです。
そして、なによりも授業中の学生どうしの討論の発言、姿勢が点数としてつけられるので、卒業のために必要なのです。予習が必要なのは、この討論で良い発言をするために必要といえます。時には、講義している教授との討論もしなくてはいけません。
4年間みっちりと専門分野を叩き込まれたなかで、即戦力として社会に立ち向かうのです。
そんな卒業が難しいなかで、ゴルフを練習して、プロゴルファーになっていく。どうでしょうか?アメリカの大学では、大学の単位をとれないと試合にでられなくなるというルールがあるので、勉強もゴルフも死に物狂いで生活しなくてはいけません。
なので、欧米ではプロゴルファーとして生計が立てられなくなったとしても、各専門分野の知識があるので、そこから弁護士になったり、医者になったり、経営者になったりと、社会人として多岐にわたり活躍できるのです。
そして、、そのようなスキルを持った選手、コーチが、全力で結果を出しにいく。結果を出すためのプログラム、分析は信じられないほど緻密です。そんななかで、日本人の選手とコーチが太刀打ちしていくことはできるのでしょうか?
もちろん、他にも色々な要素があるのですが、この日本の教育制度のレベルの低さに甘んじてる文部科学省は、全身全霊で欧米の教育システムを研究しなくてはいけません。いい大学を卒業したら、いい会社に入社できるではダメです。覚えたことを、会社に、社会に、スポーツにアウトプットしていける教育を再構築するべきです。
ちなみに、私の所属している公益社団法人日本プロゴルフ協会も文部科学省が管轄しています、、、
このまま、10年、50年、100年と時間が経過したとして、教育制度が優れている国が躍進していくことは間違いありません。それとともに、日本のゴルフ界の実力は上がることなく、弱いままなのは、日本の教育制度のレベルからも見て取れるのです。ゴルフだけでなく、長い目で日本のことを考えると教育の質を上げることは、優先順位としては高くなくてはいけないのではないでしょうか?
ちなみに、世界の大学レベルランキングトップ200のなかで、日本の大学は2つだけです。
韓国は6大学、中国は10大学がランクインしています。
オックスフォード大学、カリフォルニア工科大学、ケンブリッジ大学、スタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学がトップ5の大学となるわけですが、そんな大学を卒業したコーチがいる欧米では、次元が違うわけです。
フィンランドでは、一年の半分程が雪で覆われるのに、強いプロゴルファーがいるのは何故なのでしょう?それは、教育のレベルが高いからです。
日本の義務教育だけで英語がしゃべることができる友達は、周りにいるでしょうか?もしいるのでしたら、そのような人が教育プログラムを作り治して欲しいと思うところです。
今、私もコーチとして、社会人として、勉強をして、研究をしていかなくてはいけないと、自分にムチを打っているワケですが、知れば知るほど一流の凄さに翻弄されてるばかりです。
覚えたことを活かして発揮していこうとする人、覚えたらそれだけで満足してしまう人、、
活かして発揮する能力を根本的に解決するためには、教育制度も関係あるのでは?というのが今回の命題です。
後の後に書く、日本人プロゴルファーの経営能力も今回の教育の話と繋がるのですが、次回は日本人がゴルフをする環境が、一流選手を生み出せないということを説明してみたいと思います。
ーーつづくーー
2020年04月25日 12:32