一流選手のスイングをどのように学べばいいのか!? part5
1991年日本社会での経済バブル崩壊まで、心の余裕もなく、ただ、ただ働くことをしてきた日本人は、ゴルフを休日の娯楽として受け入れ、日本社会のなかでゴルフが独特の日本流のゴルフとして発展してきたのです。
そもそも、ゴルフをはじめ世界に広まった西洋のスポーツ、ベースボール、サッカー、テニス、バスケットボールは、イギリスとアメリカの風土と、歴史のなかで生まれてきたスポーツです。なぜ、ゴルフとベースボールとサッカーとテニスとバスケットボールをピックアップしたのかというと、商業として、市場が大きくなり、それぞれの一流選手の年収が億を越える夢のあるスポーツだからです。
日本では、柔道、剣道、合気道、弓道、空手、そして相撲が、日本の風土と共に育まれてきたのですが、元々、武道を足しなんできた日本人は、武道を通じて並外れた忍耐力を育んできました。その忍耐力は、西洋のスポーツにではなく、勤勉に我慢して仕事で働く忍耐力として生かしてきたのです。なので、世界経済としては、世界の中心にまで成り得たのですが、西洋のスポーツは今になってようやく活躍できる選手が、ほんの一握りいるだけです。
西洋のスポーツと日本の武道との違いは?なにか分かりますか?
西洋のスポーツは点数で勝ち負けが決まる要素が強く結果主義、そして柔らかいリズミカルな動きが求められる。日本の武道は己れと向き合い、忍耐してきた年数で風格がでるという世界で、堅い。
武道の世界で育ってきた日本人は、西洋のスポーツの性質を理解しないで、練習をひたすらに忍耐して、無心で練習することをしてきてしまったのです。
西洋のスポーツは、点数を得るために、結果主義なのに対して、武道は、まずは先生の言うことを絶対的に服従する。
その堅いイメージで、西洋のスポーツであるゴルフを理解していっても、ゴルフの本質を理解しきれずに、一流選手として成長することは、育ちかたのなかでズレてきてしまったのです。
けして、私は日本の武道がよくないと言っているわけではなく、ゴルフと気質が違い過ぎるということを言っていることに、ご理解ください。
個人的には、子供に対しては、社会人になるまでの忍耐力をつけるのには、武道のほうが良い面があると思っています。ただ、ゴルフはゴルフの流儀があるわけです。
ようやく今になって、グローバルな社会になってきた日本は、ゴルフはゴルフの世界や特質を深く理解して、ゴルフが上達するためには、忍耐だけではいけないことに気がついてきたのです。
そして、日本のプロゴルファー達が、世界の舞台で戦ってきた後に、「日本人は体格やパワーが無い」と言い訳してきたことに対して、深く反省をして欲しいと強く主張します。そんなことを言われたら、これから成長する未来の日本のプロゴルファーが委縮して育つわけがなかったのです!
けして、体格やバワーが足りないからではなく、成長していく過程のレベルが違うのだということを、分析していかなくてはいけなかったのです。そして、体格ではない、本当のゴルフスイングの技術を理解することもできなかったのは、このような背景があったからなのです。
年功序列で、「師匠と弟子」、「先輩、後輩」、を大切にしてきた日本の社会が、日本の若者に対して軋轢を作り、才能の芽を摘むことになっていたことは、否めません。
親やコーチが高圧的に、感情に任せて怒りながら子供に指導したり、プロゴルファーが威張りながら後輩にレッスンする風景をみると、成長することはできないと、今になって思います。
適切な、考え抜かれた、効率的なプログラムがなければ、努力は報われません。このことは、次回のブログでの日本での義務教育の話にも繋がります。
俺が通用しなかったら、おまえは通用しない。俺が練習した時間は、お前も練習しろ。そのような気質をもった日本のプロゴルファー達は、元々、世界に通用するわけがないのです。
ーーつづくーー
2020年04月18日 05:08