ゴルフの本当の楽しさが分かるまで、、
始めて間もない時は何もかも新鮮で、やることすべてがドキドキする。
上達してくると、上級者の人に誉めてもらえたりして、ゴルファーとしての自負心を持つようになる。
何年もすると、やってきたことの限界を感じるようになり、あきらめて現状のレベルで健康のために続ける人や、限界を突破するために試行錯誤する人、改めてレッスンに通う人と枝分かれする。
そして、自分の体力や、取り組んできたときのモチベーションの強さに応じて、自分なりの目標を達成して、ゴールできた人。
ゴールした後に、ゴルフを嗜める人。または、ゴルフをいつまでも本当に好きでいられる人。
私もまだ未熟で、もっと深くゴルフも、この世の全ての道々を学ばなくてはいけないと、いつも戒めてくれる「悟りの教え」が私にはあるのですが、それが「十牛図」です。
「十牛図」は、臨済宗の禅僧である、「廓庵」という人が作成したものなのですが、知らないという人は一度調べてみてください。私はゴルフを通じてこの、「十牛図」の意味が少し理解できたような気がしています。
「十牛図」は、悟りを開く時に、本当の自分を探しし求めることを、牧人が牛を探しに行くことに例えて、10枚の絵に記したものなのですが、とても奥が深いのです。牛を見つけに行って、牛を手なずけて、牛とともに家に帰る、、そしてその後にどのように成らなければいけないのか?を「牛」と「本当の自分」とを重ねて例えている絵図といえば、分かっていただけるでしょうか?
詳しくはここでは書きませんが、10枚あるうちの6枚目の絵図で普通の俗世間の人なら目標が達成してしまうことが描かれているのですが、、7枚目から10枚目の絵がとても難しい内容なのです。目標を達成した後に、悟りの道がまだ続く、、、 まるでゴルフの道にも例えられると、私はゴルファーとして感じてきました。
自分が楽しむためにゴルフをする。自分の目標のために努力する。自分のために満足する。自分、自分とエゴの塊な私。もちろん、楽しむことはとても大切です。
目標を達成したことを、満足できた自分を、どう世の中で生かすのか?
まだまだ、どこまでも道は続きます。
アフガニスタンでの人道支援での道半ばで旅立たれた、中村哲さん。人として十牛図の10枚目の絵図までたどり着くような人は、まさに中村哲さんのような生き方の人なのだと、訃報を聞いた時に、私は強く思いました。
自分、自分の先にあるもの。ちっぽけな自分があるだけの今を、どのようにして道をあるいていくのかを、敢えて悩む。ゴルフに悩んでいる人は、上手に悩むことも 素敵なことだということに気がつかなければいけないのではないでしょうか?
2019年12月13日 22:04