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上達するために必要な「我慢」

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 ゴルフのスイングというのは、たくさんの要素で成り立っています。アドレス、テークバック、トップオブスイング、ダウンスイング、インパクト、フォロースルー、フィニッシュ、
どれもスイングの一部です。

 何から、どう練習していくのか、、、本当にゴルフのスイングの練習というのは、人それぞれです。そういうなかで、たくさんの工程を踏んでだんだん、立体的にスイングは作り上げられていく訳ですが、練習の順番は人それぞれであるとともに、バランスのよいプログラムで練習していかないと、それぞれ練習してきたいくつものスイングの部品が繋がらなくて、スイングづくりが頓挫してしまうのです。


 私がレッスンをするうえで、本当に難しいのが、その人にあった練習プログラムを、その人にあったように組み上げていく際の一番初めを、どこから作り始めるのか?なのです。

 これが本当に難しい、、、


 何故ならば、いくつかの練習ドリルをして、その練習したドリルが連動性をもち始めて、そこでようやく成長するからです。

 どれだけ、いいスコアでまわっていても、どれだけ練習してきたとしても、たくさんの要素で成り立っているスイングを、1つの箇所を治したとしても、治した所と連動している所を複数調整しないと良くなることはありません。

 プロゴルファーでもコーチをつけるのは、この複雑な連動性を深く理解したコーチでないと、スイングを壊してしまうからです。


 ですが、練習していくと、自分なりにスイングを研究して、気になった所を治そうとしてしまうことは、上達するために練習していくわけですから、当たり前なことのように考えてしまいます。ですが、それが当たり前であってはいけないのです。


 御参考のために、私が自分のプライベートな練習をしているときに、何を気をつけているのか?お話しします。

 コーチとしてたくさんの人に、別々のレッスンを平行してレッスンしているのですが、もちろん自分のスイングは自分にあったドリルを練習します。私も練習していると、たくさんの自分のスイングのことを気づいていくわけですが、気づいたことを、そのまま治すことはしません。なぜなら、治す順番があるからです。そこで、私がなにをするのか?というと、気づいたことをメモして、メモしたら、今している課題のドリルに戻るようにします。

 練習しているとたくさんのことに気がつくので、メモしたことは、何十、何百という数にになってくわけですが、、、そのメモしたことを、どのような順番で治していけば連動性が損なわれず、スランプにならないのか?を検討してから、先の練習に生かしていくのです。

 その順番を決めるということは、パズルのように複雑です。別の言い方をすると、将棋で何手先まで読んでいくように、こうなったら、ここがこうなって、こう影響する、と思考を組み立てていくことに似ています。1つ手を間違えると、「詰み」になってしまうのです。

  テークバックを調整すれば、ダウンスイングにどう影響して、インパクトの感覚も変わって、振り抜いていくフォロースルーにも影響する。調整が成功した証は、「打感が良くなる。球筋が思ったように変化する。安心感がある。」ことです。連動性を理解していないと、ふと思いついたことが、スイングをバラバラにしていくというデメリットがあることを知ったなかで、練習しなくては、上達はしません。


  ほとんどの人がスイングづくりで、頓挫していまうのは、治していく順番を間違えてしまったときに、元にもどらずに、壊れたままスイングを作ってしまうからなのです。「詰み」になったら最初からやり直す勇気がもてなくては、スイングは完成しません。


 頑固にここにこだわっていくんだ!!という人は、スイングづくりというのは、何十、何百という工程を踏むということを覚悟してください。悩むのも、楽しいという人は、立体難解パズルのスイングに挑戦するということと同じなので、そういう目的だという人はとことん悩んでみるのも自由です。


 テークバックを修正するときに、体幹の回転が同調してるのか?ヘッドスピードが遅くなってしまわないか?球筋がどのように影響していくのか?そして、コースで打ちやすくなることに繋がっているのか?というふうに考えなくてはいけません。


 一流のプロゴルファーでさえ、自分で気がついたことを自分で治していくことをしないで、コーチにスイング修正をまかせるということは、スイングが複雑であるということを物語っています。

 練習中になにかに気がついてしまったら、、気づいたことを、すぐに治すことは慎重になるべきなのです。


 スイングづくりには、「謙虚な気持ち」をもって、時には「我慢」することも必要です。



  
2019年11月29日 12:07

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