ゴルフスイングの複雑な連動性!?part3
ずっと順調だったのに、突然ゴルフスイングの調子が崩れてしまったとしたら、その時は気をつけなくてはいけません。なぜなら、壊れたスイングのままで練習してしまうと、壊れたスイングが固まってしまうからです。
スイングが壊れてしまったときに、基礎練習をしっかりと取り入れてきた人は、短期間で調子を戻すことができます。やはり、基礎練習は大切です。基礎練習というのは、調子が悪くなったときに、元に戻る場所を作っておくという意味もあることを、皆さんしっかりと理解しておかなくてはいけません。
私はどのような人をレッスンするにしても、必ずバランスよく基礎練習と応用練習と、その人の練習量や、体力に応じてレッスンするようにしています。スイングに悩んでいる人が、このようにしてほしいとレッスンに来たとして、その人に合わせてスイングを治したとしても、ある程度、少しでも基礎練習を取り入れないと、またスランプになってしまいます。
また、実際に私の修正したいポイントと、レッスンを受けている本人が治して欲しいポイントが違うこともあります。このところを治して欲しいと言われたとしても、スイングの連動性がなくなってしまうと、打ちやすいスイングになることはありえません。前回のブログでも、お伝えしたように、スイングは様々な要素で連動しているので、1つのポイントを修正するにしても、
「体幹軸の回転が弱くならないように、ここと、ここの動きを止めないように気を付けながら、修正していく」ということになります。修正していくときに、体幹軸の回転が弱くなると、修正は失敗となります。
やみくもに、連動性を理解しないで、思いつきでスイングを修正してしまうと、とたんに、連動性がなくなってしまってスランプから脱却できなくなるのです。「あの時の調子に戻りたい!」と戻そうとしても、間違え修正すると、連動性が全くなくなってしまっているので、元に戻らなくなってしまうのです。
スイングの基礎練習というのは、シンプルな回転で、シンプルなゴルフクラブの動きで、リズミカルに練習していきます。渋野日向子選手も、10ヤードの練習を1日600球続けました。基礎練習の大切さを理解すればするほど、応用の練習をしたとしてもスランプになることを防ぐことができます。
スイングは複雑なので、基礎練習を大切にすることそこが、本当の安心感を手にいれることになるのです。連動性が壊れたときに、元に戻る基礎練習があるということが、1年間休みなく試合に出ているプロゴルファーにとっても、どれほど心強いかどうかは、理解できるはずです。
練習をしていくなかで、自分の自己判断で、修正ポイントを決める際には、細心の注意を払ってください。連動性を壊してしまうなら、新しいことはしないことのほうがいいこともあるのです。
プロゴルファーがスイングコーチをつけるのも、複雑な要素でスイングがなりたっていることを、たくさんスランプを経験して、正しく修正ポイントを見つけていくことは難しいと知っているからです。
ツアープロコーチが、基礎練習を大切にしながら、連動性を損なわないように修正ポイントを見つけようとすることに対して、自分自身で気になったスイングの修正ポイントがどのように違うのかを、分からないなりに、想像してみるのも大事です。
プロゴルファーでも、自分で気になったとしても、安直に、気になったところを練習で治そうとはしません。なぜなら、修正ポイントが本当に的を射ていないことのほうが多いからです。
ゴルフスイングを、上手に、連動性を損なわないように改善していくということは、プロゴルファーでも悩んでいるということを知っておいてください。
タイガーウッズは、6人のコーチをつけてきました。
*ルディ デュラン
*ジョン アンセルモ
*ブッチ ハーモン
*ハンク ヘイニー
*ショーン フォーリー
*クリス コモ
タイガーウッズも、体力やコンセプトによってコーチを厳選してきました。私は、このコーチ達がどのような、コンセプトなのかを既に勉強しましたが、どのコーチもスイングのコンセプトが違っています。どのコーチが正しいのか?ではなく、どのコンセプトでスイングを連動させていくのか?なのですね。
調子がいい時に、どのように練習するか?調子が悪い時にどのように練習するのか?よーく考えてください。自分が思う練習方法が、自分にとって正しいのか?は常に慎重にならなくてはいけません。
2019年09月18日 06:34