【プロゴルファー、上級者編】プロゴルファーでも悩むスイング中の下半身の使い方?!part5
10年前の日本選手のスイング連続写真の資料を見直してみると、やはり下半身を積極的に先に回してリードしすぎていることが確認できます。インパクトの際におへそが目標方向に流れていて、軸が傾き過ぎているからです。おへそが流れ過ぎていてはプロゴルファーとしてのヘッドスピードはでません。それに対してやはり、ドローもフェードも必要に応じて打ち分ける海外の一流プロは、昔からスウェーをしないで下半身を静かに上手に使っています。日本のプロはその技術に追い付いていないのです。メジャー大会である、マスターズが開催されるオーガスタコースに日本人選手が初めて出場すると、球筋を打ち分けることが求められるので大会が終わって帰国すると悩んでスイングをどうしていいのか分からなくなってしまうということが、今までに実際に起こっていたのです。マスターズはティーグラウンドに立つと、木がせりでていていたり、ドックレックしたホールがいつくか有り、ドローとフェードを打ち分けないとセカンドショットがグリーンまで距離が残りすぎて勝負にならないのです。スイング中の下半身を静かに使う技術があると、安全に300ヤード以上飛ばしながら、フェードとドローを打ち分けられるのです。
静かに下半身を使うということは、インパクトまでに十分にエネルギーを作り出して、インパクトまでに300ヤード飛ばすためのヘッドスピードが確保されていなくてはいけません。世界の一流選手は最初のアドレスからテークバック、ダウンスイングでのパワーの出し方が全然違うのです。
その一流選手達が行っているパワーの出し方を簡単に説明しますと、①テークバックを速くする②テークバックが速いことを利用して、左肩、左広背筋、右の股関節に上手に張りや捻れを作り出す③作り出した筋肉の張りや関節の捻れを増幅するために、さらにトップオブスイングの切り返しでがに股にして右足を捻り混んで地面を押すようにしたり、右の腹筋を前のめりになるように縮ませたりして強大な筋肉のバネを作り出す。④ダウンスイングの初期に弓矢を放つようにして巨大なエネルギーを作りきる。⑤ダウンスイング後半からインパクトフォロースルーでは加速を見守るように「静かに下半身を使う。」
このように考えると、スイング中に静かに下半身を使うという言葉が成立します。一流選手の連続写真をみるとトップオブスイングの左肩、左広背筋、右の股関節をみるとこれでもか!というぐらいに捻りあげられていて、なおかつ流れのなかで自然と力みを感じずにスイングするということが観てとれます。インパクトまで下半身をリードしているわけでなく、切り返してからフィニッシュが0.1秒~0.2秒しかないなかで、切り返しでのパワーを一瞬にして作り出す動きが、がに股、前のめりになる、胸と,お尻が,先に回るように見えるのですが、打っている本人は一瞬すぎて自分でもなにがおこっているのか分からないというのが、本当のことなのです。それぐらい巨大なエネルギーと目に見えないほどのヘッドスピードを作るということは、インパクトの時にどうしているかどうか考えていてはできないということを理解しなくてはいけません。ちなみに冒頭の写真の選手はスコッティ チャンプ選手で、平均飛距離が340ヤードを越えるのですが、躍動感溢れる切り返しを感じるのではないでしょうか?この形が全てなのです。
次回からのブログで、この技術的な要素を補足してみたいと思います。とても難しい技術ですが日本のプロゴルファーは、この技術を身に付けないと、けして海外の長くて難しいコースでは勝負することはできないのです。日本人と体格が変わらない選手でも余裕をもって飛距離をだしていることにたいして、悔しさを感じなくてはいけないのに、現状で満足しているようでは活躍する可能性はありません。